ジョウゴ沢から硫黄岳

日時2024.2.10-11
山域八ヶ岳
参加者CL:Y本・SL:Y澤・一般兵:K田・N田

日程

10日Y澤家(0500) = 赤岳山荘P(0930)— 赤岳鉱泉(1140,1300) — ジョウゴ沢F1(1320) — F2(1350) — 乙女滝(1450,1600) — 赤岳鉱泉(1645)<泊>
12日赤岳鉱泉(0715) — ジョウゴ沢F1(0730) — F2(0820) — 乙女滝通過(0920)―大滝(w0935)―全員抜けた所(1040) ―硫黄岳(1205,1230)―赤岳鉱泉 (1325,1425) ― 赤岳山荘(1545) = もみの湯 = ハルピンラーメン=Y澤家(2100)<解散>

日誌

アイス合宿Ⅱって感じでⅠから早々に再来した赤岳山荘へは今回は車で♪Y澤さんと愛車のキャラバン頑張ってくれました。お陰で初日から目標の乙女滝まで行く事が出来て、犬(エサを目の前に我慢できない感を想像ください)が過ぎる2人のお腹は満たされたようだった。

乙女滝を登攀するY澤さんとビレイ&セカンドのY本さん

冗談はさて置き、1日目F1の滝は3年振りにも関わらずY澤さんにとっては容易かった様で試し打ちしてたら、気付くとそそくさとフリーで登ってしまっていた。一般兵にはフリーは怖くロープを垂らしてもらった。今回はY澤さんの縦爪アイゼンをお借りしてみたが刺しやすくて登りやすい。これがモノポイントならより登りやすかろうと思った。F2は下部がまだ水が流れている滝で氷が薄く感じた。Y澤さんがリードするもドラム缶を叩いた様な音はするし、氷が柔らかくランニングビレイ取れないし、氷の中で水が流れる音するし嫌ぁな恐怖感があった。

結局フリーで登ってしまったY澤さんと、ビレイ位しか出来ない一般兵N田

その後しばらく歩くのだが、まぁココは天国のような素晴らしい景色。大体上から望む景色は良いのは当たり前なのだが、ココは見上げる景色が360°とにかく絶景で感動した。乙女滝まではフリーで登る小さな滝が3か所程。こういうのを慣れて行くと通常ルートの凍結が怖くなくなるのは絶対で、私にとってはこれ位で丁度いいなとひっそりと思っていた。

フリーで登攀する箇所を登るK田さん。一般兵にはこの位がちょうど良い

乙女滝はキノコの傘の様な氷が被さり合い、初めて見たその形状はとても不思議だった。そんな繊細な感じの氷に意気揚々と望むY澤さん。凄すぎる。そしてフォローのY本さんも後に続く…当初TRを張ろうとしていたけど、一般兵のK田とN田の登攀意欲は全く無く、彼らが懸垂下降で降りてくるまで山繋がりのしりとりゲームをひたすらに繰り広げていた。

セカンドで登るY本さん

下山開始前には降雪が始まっていたが天気予報通りに翌朝は晴れた。前日下山まででも自分達のトレースは消えかかっていたので、この日はトレースは消えていた様だったが…F1を登っている時に来た4人組が登攀せずに巻いてってくれたのでラッセルは免れてラッキーだ。F2は彼らの登攀を待って昨日とは違う彼らと同じルートをY本さんリードで登攀した。この日の例の絶景ポイントはこれまた素晴らしく本当にため息が出るほどだった。連れてきてくれたY&Yさんには本当に感謝。

F2をリードするY本さん(昨日開けていたプレデターの口が塞がったの分かります?)
F2を登るとこの景色。写真では伝わらないが斜面に当たる陽が反射してか朝焼けな感じだった
昨晩の降雪が昨日より綺麗に拍車を掛けている
乙女滝向けて歩く最中に振り返ると見事な阿弥陀岳

昨日登攀した乙女滝は巻いて大滝に向かう。この日の先行者は見学だけして違う滝に向かった模様。本日の大滝初登攀は犬が過ぎるY澤さんが食す事となった。乙女滝ではキノコの傘程度だった物が大滝ではイグルーの様に発達している。もはや謎でしかないその形状の弱点を登攀するY澤さん。

こんな美味しい滝と言うY澤さんと、やっぱりビレイ位しか出来ない一般兵N田
氷滝を覗くとこんな感じ

一般兵は登れるか不安に思いながらも、いざ氷を目の前にしたら登るしかない。刺すしかない。なんとかテンション掛けることなく登攀した。するとどうだろう。そこはこれまた絶景の稜線に囲まれたカールの中。4人とも無事登攀を終え充分に休憩を取ったら今度はラッセルの開始だ。

稜線に出るための雪庇越えは大変

ラッセル要因としては本当に微力な私ではあるが少しだけ協力出来た。もう少し何かの役に立てれたらいいのにな…今回は想い出の動画で許してくれるだろうか?

それはそうと、今回は谷を詰め続けるのではなく、頂上直下を目指して尾根に乗った。それがドンピシャ!硫黄岳の看板直下に見事出ることが出来た。バリエーションルートでの登頂ほど気持ちのいい事は無い。そして仲間のありがたさもまた沁みた。

仲間に感謝 硫黄岳山頂にて

<<ルート情報>>

F1真ん中 SLはフリーで。その後ロープを垂らして貰い登攀。50mロープの中間で引き上げても下ろせる長さだった。
F2真ん中右寄り ドラム缶の様な音がした。氷は柔らかくランニングビレイが取れずにフリーになってしまった。木に捨て縄の支点有り
F2真ん中の岩の左側 少しボルダーチックなムーヴもあって楽しかった。
乙女滝50mロープでは懸垂下降するのに足りなかった為、フォローがもう一本持って登り2人だけ登攀して下山した。捨て縄の支点有り
大滝 この日誰も登攀してなかった。右から登り途中から真っ直ぐ登る感じ。すぐ上には支点が無くスクリューで取る。その後もう一本足して上の岩から取り直した。
その後左の尾根に乗ってラッセル。硫黄岳山頂直下に出れた。

<< 感想 本文 >>
後で計画書を見たら、驚くほど計画書通りの時間で進んでいた。赤岳山荘まで車で行けた事やスムーズなリードとギア回収をしてくれたY&Yのお二人には本当におんぶにだっこで、本当に感謝です。「氷」で始まった山関連のしりとりゲームも、途中「裏同心ルンゼ」や「硫黄岳」など激アツワードを経て、ゴールのY澤家手前で「ジョウゴ沢」でフィニッシュを迎えて(むりやり)とても良い山行となりました。

11年振りに再開したY本さん、3年振りに再開したY澤さん。そんなブランクがあるとは思えない登攀っぷり!私はとにかく寒さには弱いけど登攀は楽しい。アイスは日々グレードが変わる遊びであるのが難しくも面白いのかもしれない。機会があればまた今後もよろしくお願いします。(登攀道具は…まぁ追々で)

ジョウゴ沢から硫黄岳” への4件のフィードバック

  1. ビレイさえもしなかったK田です。

    君が去った後に、もうひと波乱。

    さておれも帰ろう、と、クラッチを繋いだら、ミラーの中には、なぜか追ってくる黄色レンジャー。
    何かあったかな?と窓を開けると、

    「ブースターケーブルなんて持ってないよね?」

    それが、持ってるんだな、ブースターケーブル。

    これで少しは私も役に立ちましたかね。

    ちなみに+は被覆がボロボロだったので、Y澤さんにガムテで絶縁してもらいました。
    結局ここでも活躍したY澤さんだったのでした。

    1. ラッセル隊員が何をおっしゃいますかー!とても助けられました!
      ありがとう!
      早くも今年2回目のブースター救助お疲れ様でしたー
      それにしても、今回はY澤さんは大活躍ですな

  2. ブースターケーブル持ってくれてたおかげで助かりましたよ。ホント。二度もアゲてるバッテリーなのに、ケチってもう1年使おうとした私が悪い。
    とにかく、最高の天気で、難易度的にもルート的にも良い山行でした。
    来年は裏同心ルンゼ行こうね。

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